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【社労士受験】社会保険労務士とは?仕事内容や目指すべき理由(価値)

この記事から得られる情報

・社会保険労務士とは?
・社会保険労務士の実情
・社会保険労務士の価値

先日、第53回社会保険労務士試験が行われました。

労働一般の難しさと、長い文章を読み解く読解力が試された試験になりました。
恐らくほとんどの方がここに引っ掛かり、ここを突破された方が「合格」をもぎ取る事になったでしょう。

ここで一度改めて「社会保険労務士」とは何か?を記事にしてみます。
今年受験を決められた方や勉強を既にされている方には不要となりますが、
試験の難しさを含め、合格後の実情や取るべき理由などを調べてみました。

この難関国家資格は本当に取得するべき資格なのか?
今一度確認していこうと思います。

そもそも社会保険労務士とは何か?

社会保険労務士という資格をご存知の方は、一体どのくらいいるのでしょうか?
全国社会保険労務士会連合会が公表しているアンケート(以下抜粋)によると

  • 回答企業6,921社のうち、96.7%が社労士を認知しており、56.4%が現在社労士を利用していると回答した。
  • 現在顧問社労士がいる企業3,731社のうち、74.7%が人事・労務面に関する「相談業務」についても依頼していると回答した。
  • 回答企業6,921社が認識している「人事・労務管理面における課題」は、
    求人・採用後の育成(55.8%)、雇用の多様化への対応(55.5%)、賃金・年金制度(55.2%)の順であった。

上記内容が社労士の認知度の様です。
顧問契約をしている企業が半数以上ありますし、
顧問として利用はしていないが、単発で依頼をしている企業はもっとあることでしょう。
認知度「96.7%」は非常に素晴らしい数値ですね!

戦後、いわゆる労働三法が制定され、労働者の権利が法的権利となった。さらに経済成長と相まって、急速に労使間の対立やストライキが頻発した。また、特に1960年代における日本経済の急激な成長により、税収や企業からの社会保険料が増加し、厚生年金健康保険労災保険雇用保険も発展した。しかし、補償額の高度化・制度の複雑化に伴い、煩雑な社会保険の仕組みと申請・給付に係る事務手続により中小企業等では対応が困難となった。これらに対応する専門家の必要性から、人事労務総務部門の業務を行う職業が発生した。
当初、これらの請負業務を合法的に行いうる有資格者は行政書士であったが、狭義の総務を除く人事労務分野のより専門的な知識を持った人材が必要とされた。そこで1968年社会保険労務士法議員立法により制定された。制度発足時の経過措置として、引き続き6ヵ月以上行政書士会に入会している行政書士は試験なく特認として社会保険労務士資格を取得し、およそ9,000名が社会保険労務士となった。 2007年4月の司法制度改革で、裁判外紛争解決手続制度の代理権が認められた。

社会保険労務士Wikipediaより

社会保険労務士の沿革は上記になります。
人事のプロ」として、中小企業等で対応が困難な事を、
専門的な知識を利用して解決していく為の資格として制定されました。

企業の大事な資産のヒト(人事)に関われるというのは、
社会保険労務士の仕事というのはとてもやりがいのある仕事になりますね。

社会保険労務士の試験の合格率、難易度

人事のプロとして活躍していける国家資格「社会保険労務士
難関資格である社会保険労務士試験の実際の合格率と難易度を調べてみました。

社会保険労務士試験の合格率

厚生労働省のHPに掲載されている情報によりますと、
第52回(令和2年試験)の受験者数は「34,845人」合格率は「6.4%厚生労働省HP
第51回(令和元年試験)の受験者数は「38,428人」合格率は「6.6%厚生労働省HP
第50回(平成30年試験)の受験者数は「38,427人」合格率は「6.3%厚生労働省HP

この3年間の受験人数・合格率共に似たような数値で推移しています。
過去には合格率2.6%のような低い年もあり、難しい試験となっています。

社会保険労務士試験の難易度

社会保険労務士試験の難易度を一般的な解釈でお伝えしますと、
行政書士試験より難しい。国家試験の難易度としては真ん中か少し上あたり
っと解釈されています。
この考えは実際にダブルライセンスで取得された方や、
資格学校のプロの方が総合的に見て出した解釈になります。
合格率の推移でも司法書士や税理士試験の方が更に低い数値になっています。

上記が社会保険労務士試験の実情になります。
では何故、社会保険労務士試験が難しいと言われるのか。

社会保険労務士試験が難しいと言われる所以は

・相対評価である
・出題範囲が広い+足きり制度
・本試験の時間が長い

上記が難しいと言われる所以になります。

  • 相対評価(全体とのバランス)なので、「ここが合格!」というラインがありません。
    一定の基準点から全体バランスを見て、合格ラインを設定します。
  • 全10科目というとても広い出題範囲があり、尚且つ一定の基準点に届いていない科目点があれば
    即不合格」を設定しているのが社会保険労務士試験を難しくしているポイントの1つです。
  • 社会保険労務士試験は丸一日使って、行われます。
    午前に選択式、午後に択一式試験と長時間問題を解く体力が必要とされます。

これらの要因が社会保険労務士試験の合格率を6%台に推移させている原因になります。
この条件に全て打ち勝った人が、社会保険労務士になり得るということになります。

そして一般的な考えになりますが、合格に求められている勉強時間は「1000時間」と言われています。

社会保険労務士の資格を取る理由

とても簡単には取ることが出来ない、社会保険労務士の資格。
ではなぜ、毎年4万人近くの人が受験して、この資格を取得しようとするのか
その理由は、以下の2つになるかと思います。

・独立開業
・社内評価をアップするため

この2点の為にみなさん受験に臨まれ、日々勉強をされています。
この点について、もう少し深堀してみます。

士業として独立開業が出来る

社会保険労務士は所定の条件を達成することが免許を取得することが出来、
晴れて「社会保険労務士」の名を名乗ることができます。

社会保険労務士の仕事には独占業務があります。
その業務を個人または法人で行うという登録を行う事で、独立開業をすることが出来、
開業社労士として仕事に取り組むことが出来ます。

企業と顧問契約を結んで企業活動をサポートしたり、
単発の仕事を請け負って、業として仕事に励むことになります。

上手く顧問契約を結び、事務所として日々の仕事をこなしていくことで、
年収が1000万円を超える事も可能という魅力を持った士業でもあります。

人事や総務など、社内評価を上げ活用するため

一方、サラリーマンとして社内勤務をしている人にとっても、とても役に立つ資格となります。
勤務社労士として自社の企業での仕事のみを活動範囲として、知識を活かしていくことになります。

企業によっては社内評価があり、自分自身の評価を上げることになります。
また待遇面も変わる可能性がありますし、部署の異動などで
社労士の資格を活かしていくことが可能でしょう!

それぞれのメリットとデメリット

2つの視点から資格を使う事が出来る社会保険労務士の仕事。
いずれの選択肢にも良い部分と悪い面があります。

それぞれのメリット・デメリットを調べてみました。

独立開業

独立開業のメリット・デメリットは以下になります。

メリット

・自由な働き方が出来る
・一国一城の主として働ける
・頑張れば年収1000万を目指せる
・ダブルライセンスを業務として活かしやすい

  • 自由な働き方が出来るのは大きなメリットになります。
    誰にも縛られず動けていけるのは「自分を活かす」という面で非常に優れています。
    また時間に融通が利きますので、家事育児等のバランスも取りやすい面があります。
  • 一国一城の主として、プライドを持って仕事で汗をかくことが出来ます。
    誰かに指示されるわけでもなく、自分のスタンスで仕事に臨む事ができます。
  • 成功事例の多くに、年収がサラリーマン時代より上がったと見受けます。
    営業活動が上手くいき、仕事が軌道に乗れば年収も1000万を超える事が可能なようです。
  • ダブルライセンスを業務に活かすことが容易になります。
    行政書士とのダブルライセンスは特に有用なようです。
    勤務社労士としては扱えないような案件にも触れる機会が多くありそうです。

以上がメリットになります。

デメリット

・仕事を確保することの難しさ
・廃業のリスク

  • 仕事を待っていても、サラリーマンの様に降ってくるわけではありません。
    自分で動いて何かしらの活動をしないと、仕事をすることが出来ません。
    営業職と同じような働き方を強いられる場面が出てきます。
  • 常に廃業のリスクがついてきます。軌道にのれば、考える事は無くなるでしょう。
    しかし、会社のように誰かに守られているわけではありません。
    家族を養ったりしていると、軌道に乗るまでは不安が常に頭の中にある形になります。

以上がデメリットになります。

勤務社労士

次に勤務社労士のメリット・デメリットは以下になります。

メリット

・人事のプロとして活躍する事が出来ます
・社内評価で給料UPが望めます
・社員にアドバイスをすることが出来ます。

  • 人事のプロとして、人事部や総務部など多岐に渡って活躍することが出来ます。
    労働関係のことや就業規則のことなど、様々な場面で求められる期待があります。
  • 国家資格保有者として社内評価があり、企業によっては資格手当として見てもらう事が出来るでしょう。
  • 年金の問題や労働災害の問題など、社員一人一人の悩みを解決していったり
    経営者が望む仕事の方針に、労働者の立場としてアドバイスを行う事が出来たりなど、
    社内で頼られることになるでしょう。

以上がメリットになります。

デメリット

・合格率6%の割に給料評価は・・・?
・企業によっては影響がないかも

  • 勤務社労士は社外の仕事を請け負うことが出来ません。
    あくまで社内での固定給の中での仕事になります。
    ですので、開業社労士に比べると合格率6%の国家資格の割には年収への影響が少ないかもしれません。
  • 企業によっては、そもそも必要がないかもしれません。
    社労士に頼らずとも、社内の事は処理できる人が存在しているかもしれません。
    この辺りは、業種や企業規模によって変わるでしょう。

以上がデメリットになります。

その他社労士

少し特殊な登録の仕方で「その他社労士」というものがあります。
社会保険労務士として(お金を貰う)の仕事をする事は出来ませんが、
社労士全般の情報を手に入れたり、研修などは受ける事が出来るようです。

社労士として働かないけど、情報が欲しいという方が選ぶ方法のようです。

改めて社会保険労務士の資格を取るという事

改めて社会保険労務士の資格を取るという事に関して考えてみました。

なぜ合格率6%という難関資格に、勉強で1000時間も当てて取得を目指すのか。
それでもここまで読んで頂いて、イメージは付いたと思われますが、
やはりデメリットよりもメリットが大きいということです。

・独立開業をして自分のライフスタイルを確立するために
・社内評価をアップさせ、自分の更なるキャリアを高めるために

・勉強が無駄になることは決してない→例え資格の取得が出来なかったとしても、
 知識として、会社でもプライベートでも活かしていくことが出来る
・年金関係や労働関係はどんな仕事職種にも共通して、知っておくべき知識である

毎年4万人近くの方が受験されて、資格取得を目指す理由が良く分かります。
知っておくべき知識として手に入れるという事が社労士試験勉強の最大のメリットだと考えます。

特に会社で年金の事を何も知らない方や、プライベートで障害年金や遺族年金の事で些細なアドバイスを上げる事が出来ます。
労働関係でも、正しくない有給の取り方や育児休暇のことなど、
知っていると知らないとでは全く対応が変わってきます。

この決して無駄になることがない社会保険労務士試験の勉強。
生活の中で様々な制約があるでしょうが、目指すべき資格であるというが改めて確認できました。

資格取得を考えられている方、続ける事を悩まれている方、

是非、挑戦していきましょう!!!

今回は以上となります。
ここまでご覧いただきありがとうございました。